オンラインを通じて実施されることが中心の遠隔授業においては、レポートを作成して先生に提出したり、学生同士で意見や情報を共有したりすることがあります。そのような時には 、普段、学生の皆さんが、Facebook やTwitter 、YouTube などのソーシャルメディアを利用する際と同じような注意が必要となります。
細心の注意を払わないと、悪意が無かったとしても「個人情報の漏えい、名誉棄損、プライバシー侵害、守秘義務違反、著作権侵害」といった問題が生じ、加害者になってしまう場合があります 。また、その際に社会からは本学の学生を代表する行為であるように受け取られる可能性もあります。武庫川女子大学の学生として自覚と責任を持ち、授業に臨んでください。

遠隔授業で生じやすい問題と注意事項

公開した情報は一瞬で広がり、残ってしまいます
一度、公開した情報は一瞬で広がります。特に授業に関する動画や写真 、授業の中で出された個別的な意見などをYouTube等の動画サイトや SNS に投稿すると、それをどこで誰が見ているかがわからないのと同時に、削除しても投稿内容の履歴は消すことができません。責任を持って利用する心構えが必要です。

他者のプライバシーの侵害をしてはいけません
他人の実名や顔写真、また「●●先生(●●さん)がこのようなことをしていた(言っていた)」というような情報を書き込む(投稿する)ことは、例えその内容が良いことであっても、プライバシーの侵害にあたります。それぞれの人の立場や気持ちに十分配慮するよう注意してください。

他者を誹謗・中傷してはいけません
実名が出ていなくても、関係者にその個人や団体が識別できる内容で、社会的評価を不当に低くするような誹謗・中傷する書き込み(投稿)は人権侵害であり、名誉棄損です。 相手が「社会的評価をおとしめられた」「精神的な苦痛を受けた」と認識すれば、損害賠償を請求されることもあります。

著作物を勝手に利用してはいけません (著作権の侵害)
著作権とはあらゆる著作物に認められる知的財産権で、他者の著作権を侵害するようなことをしてはいけません。遠隔授業においては特に次に示すようなことに注意が必要です。

【著作物の利用や複製には著作者の許諾が必要です】
私的使用目的以外の著作物の利用や複製には著作者から許諾※を得る必要があります。
※ ただし、大学等の教育機関では授業の中で必要と認められる限度であれば許諾を得なくても著作物を利用できる制限事項(著作権法第 35 条)があります。また、適切な方法と程度で引用として利用するのであれば、著作者の許諾を得る必要なく利用することが認められています(著作権法第 32条)。引用の場合、出所の明示が必要です(著作権法第 48 条)。

【教育機関であっても全てが自由に使えるわけではありません】
教育機関であっても「授業の中で必要と認められる限度」での利用、「適切な方法および程度で引用」による利用が認められているだけで、不適切な利用は著作権侵害になります。

著作権法違反の事例

レポートを作成する際の著作物の利用
レポートを作成する時などに、参考にした本や論文の文章を利用した場合、適切に引用して利用する必要があります。他者の文章をルールに従わないで利用すると、剽窃(盗用)となり、著作権法に抵触します。
また本に載っている図表や写真、インターネット上の図表や写真などの画像を利用する場合、どの本やWebサイトからのものか、その出典を明記せずに利用することは著作権侵害になります。
さらに、他者の著作物を利用したレポートやプレゼンテーションのファイルを、インターネットを介して他者に送信したり、Webサイトに掲載したりすることも著作権法違反になります。たとえ参加者が限定されたネットワーク内でも認められません。

レポート課題や授業に関する資料のWeb上への公開
科目担当の先生から出された、レポート課題の内容や参考資料として配付されたものを先生の許諾なく、公開することは著作権侵害になります。